介護士の年齢層で多いのは40・50代!年齢別におすすめの職場を紹介

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介護士として働きたいけど50代でも働けるか不安

何歳くらいまで介護の仕事を続けられるか気になる

介護士として働くことを検討されている方のなかには、上記のような悩みがある方も多いのではないでしょうか。

介護士として働く方の年齢層で最も多いのは40代・50代の方で、70歳以上で働いている方も存在します。

本記事では、介護士として働く方の年齢層を訪問介護員・訪問介護員以外の介護職員別にグラフで紹介します。

目次

介護士の年齢層の平均は48.6歳!

2023年に公益財団法人介護労働安定センターが実施した調査によると、介護施設をはじめとする介護事業所で働く「介護職員」と、訪問介護事業所で働く「訪問介護員」の平均年齢は48.6歳でした。

介護職員は40・50代が半数以上

介護職員の年齢別の割合を示す円グラフ

施設介護職員は、40~60歳未満の層が半数以上を占めています。一方20~30歳未満の若年層は8.9%で、全体の10%に満たないため、少子高齢化が進むなか若い人材の採用は、今後も大きな課題となります。
また、60歳以上の割合も一定数存在しており、施設でも高齢層が一定数活躍していると考えられます。

以前筆者が働いていたグループホームでは、60代・常勤で夜勤のみ働いていた男性職員もいました。
一方特別養護老人ホームでは、夜勤に入っている職員の最高齢は50代でしたので、働く施設・業務量・勤務体系によっても年齢を重ねてからの働きやすさは違いますね。

訪問介護員の年齢層は50代以上が約6割を占めている

訪問介護員の年齢別の割合を示す円グラフ

訪問介護員では、50歳以上の割合が約6割を占めています。特に60歳以上の割合が31.4%と高く、施設介護職員と比較して高齢層の比率が大きいのが特徴です。
一方、20歳未満~30歳未満は6.1%で、施設介護職員よりもさらに若年層が少ないです。

筆者の体感でも、訪問介護は施設と比べて年齢層が高いです。
実際に20代で訪問介護で働いていた頃は、働いていた事業所だけでなく他事業所にも同年代のスタッフはおらず、50代以上の方が家事スキルを活かして生活援助でバリバリ働かれていた印象が強いです。

【年齢層別】おすすめの介護の職場

ここからは、以下の年齢層別におすすめの介護の職場を紹介します。

  • 20・30代の若年層
  • 40・50代の中年層
  • 60・70代以上の高齢層

20代・30代は特別養護老人ホーム・介護老人保健施設がおすすめ

20代・30代の若年層の方は、特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)などがおすすめです。

いずれの介護施設も働く職員数が多い傾向があるため、介護士だけでなく、看護師・ケアマネジャー・PTなど他職種の職員と関わることができます。そのため、介護士以外のキャリアについても理解を深めることができ、介護士から他職種へのキャリアチェンジも検討できます。

また、特養・老健ではほかの職場と比べて身体介助が多い傾向があります。介護士としてキャリアを重ねたいのであれば、早い段階で身体介助を習得することで転職時の心理的ハードルも下げられるでしょう。

40代・50代は希望給与額に応じて選ぶのがおすすめ

40代・50代の中年層の方は、自身が希望する給与額に応じて職場を選ぶのがおすすめです。

プライベートの時間を大切にして給与はそこまで望まない場合

子どもとの時間や自分の趣味の時間を大切にして給与はそこまで望まない場合は、訪問介護やグループホームなどでのパート勤務がおすすめです。

訪問介護の場合、利用者さまごとに訪問してほしい時間が異なるため、自分の働きたい時間に合わせて働けるのがメリットです。ただし、いつも訪問している利用者さまが入院してしまった場合は仕事がなくなり、収入が減ることもあるため注意が必要です。

またグループホームの場合、入居者数は5~9人程度で要介護度も比較的低いため、体力的な負担が少ないのがメリットです。また、夜勤に入らない日勤帯のみのパートもあるため、不規則な生活にならないのも魅力です。

ただし、グループホームは認知症であって要支援2以上の入居できるため、はじめは自力で生活できていたとしても、認知症が進んだり骨折したりすることで要介護度が上がるケースもあります。実際に「グループホームの特養化が進んでいる」という声もあり、職場によっては身体介助が必要となる場面も多いため、体力面に不安がある方は注意が必要です。

仕事を優先して一定以上の収入を得たい場合

プライベートよりも仕事を優先して一定以上の収入を得たい場合、特養や老健、介護医療院などへの勤務がおすすめです。訪問介護・デイサービスは夜勤がない職場が多い一方で、介護施設系は夜勤もある施設がほとんどです。夜勤に入ることで夜勤手当がつくため、日勤帯のみ勤務するよりも収入が上がる可能性が高いです。

参考として、施設ごとの平均給与額を紹介します。

施設介護職員の平均給与額(月給の者)
特別養護老人ホーム348,040円
介護老人保健施設339,040円
介護医療院320,700円
訪問介護事業所315,170円
デイサービス275,620円
参照:厚生労働省老健局老人保健課「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果

このように、特養・老健などの給与額は高い一方で、訪問介護事業所やデイサービスは比較的低い傾向があります。月給だと大差ありませんが、年収に計算すると特養とデイサービスの差は約87万円にもなるため、無視できない金額差といえるでしょう。

加えて「子どもが小さいうちは夜勤は避けたい」と考える女性スタッフもいるため、日勤・夜勤のいずれも対応できるスタッフは転職時も有利です。

60代・70代以上は訪問介護がおすすめ

60代・70代以上の高齢層の方は、柔軟な働き方ができる訪問介護がおすすめです。

訪問介護では「10時~15時の間」といった時間を限定したり、家の近くの訪問先に限定したりして働けるため、介護士が働く職場のなかでも自由度が高いのが特徴です。

また、訪問介護にはおもに「生活援助」と「身体介助」の2種類のサービスがあり、生活支援は掃除・洗濯・料理などがメインです。生活援助の方が時給は低い傾向があるものの、これまでの家事スキルを仕事に活かしつつ無理なく働けます。

さらに訪問介護では、ご利用者さまの自宅に訪問して仕事をこなすため、信頼関係も重要です。現役世代のなかでもっともご利用者さまと年齢が近いため、共通の話題も多くコミュニケーションが取りやすいのもほかの世代にはない強みです。

実際に、70代で週3・各1時間の家事援助に入られているスタッフさんがいましたが、他事業所の仕事も掛け持ちして快適に働かれていました。
料理もお上手で、冷蔵庫のなかのものでササっと調理されるため、ご利用者さまからも感謝されていました。

介護士は年齢層に関係なく活躍できる

介護士は、年齢層ごとにそれぞれ活かせる強みがあります。仮に体力に自信がなくなってきても、ほかの職場に転職したり、ケアマネ・生活相談員などにキャリアチェンジしたりする方法もあります。自身の希望する働き方が実現できる職場を見つけましょう。

なお、以下の記事では、介護士向けに転職サイト3選を紹介しています。転職を検討されている方は、ぜひあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

介護福祉士として特別養護老人ホームや訪問介護などの多様な介護サービス形態を経験。介護業界歴約9年→現在は専業Webライターとして活動中。

「介護士は忙しいのに必要な情報が多すぎる」と感じた経験から、介護関連の情報をかみ砕いてお届けします!

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