ショートステイの仕事内容は?働く前に知っておきたい注意点から魅力まで解説

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介護士B子

介護士としてショートステイで働く場合、どんな仕事をするの?

ヘルパーA男

具体的なスケジュールが知りたい

介護士の働き先はさまざまですが、今回はショートステイについて解説します。

筆者が実際に働いた経験をもとに魅力もお伝えするので、ショートステイに興味がある方はぜひご覧ください!

目次

ショートステイとは?

ショートステイは、普段在宅で生活している高齢者短期的に施設に入所し、生活を送るうえで必要な支援を提供する介護サービスです。

ショートステイは以下のような施設でサービスを提供しています。

  • 特別養護老人ホーム
  • 介護老人保健施設
  • 介護療養型医療施設
  • 有料老人ホーム

このほかにもショートステイ専門で運営している施設もあります。

ご利用者様が利用する目的としては、介護する家族のレスパイトや用事ご利用者さまの気分転換などがメインです。

ショートステイの仕事内容

ショートステイの仕事内容は、施設によって差があります。

今回は特別養護老人ホームに併設されているショートで働いていた私の実体験をもとに解説していきます。

おもな仕事内容は以下の通りです。

  • 身体介助(入浴介助・排泄介助など)
  • 送迎業務
  • 荷物チェック
  • 居室掃除
  • 事務作業
  • 電話対応 など

ショートステイを利用されるご利用者さまは、要介護3以上の方が7割以上です。そのため、オムツ交換や臥床浴(機械浴)の介助もあります。

デイサービスなどと同様、送迎業務もある可能性があります。しかし、正社員のみが対応する施設もあるようです。

ショートステイは最大30日まで利用できるので、ご利用者さまが持参した荷物のチェックはもちろん、退所時も持参した荷物が揃っているかチェックします。

私が働いていたショートステイではチェックリストに書き込んでいましたが、写真を撮って対応する施設もあるようです。荷物を紛失してしまうと最悪賠償しなければならないケースも。

特別養護老人ホームなどと比べると、出入りが激しいのがショートステイの特徴です。退所した方の居室掃除などもおこないます。忘れものがないかのチェックも併せて行うので、気が抜けません。

ほかのサービスでも同じですが、事務作業もあります。私が働いていたショートではご利用者さまが退所される際に、ご家族さま宛てに手紙を渡していました。内容は利用中の様子(食事摂取量・夜間の睡眠状況など)を中心に記載していました。

ほかにも、担当のケアマネージャーへの報告書類の作成などもありました。

なかでも私が入所系のサービスとの違いを1番感じたのは電話対応です。

ショートでは内服薬なども持参してもらうので、数えていると「薬が1日分足りない…!」ということもあります。近頃は老々介護の方も少なくないので、ついウッカリというのもあるんですね。

そうすると、ご家族の方に連絡して持参していただくなどの対応も必要です。

そのような対応をご利用者さまへの対応もしつつこなすのは、慣れるまで苦労しました。(もともと電話対応も得意ではなかったのも相まって)

入所系のサービスと比べると、外部の関係者の方とのやり取りが多く1日の流れも変則的なので、ある程度考えて動く必要があるのかなと思います。

続いて、ショートステイのとある1日のスケジュールをご紹介します。

ショートステイのスケジュール

ショートステイのとある日勤者の1日のスケジュールをご紹介します。

8:30~ 出勤 申し送り・1日のスケジュールの確認

9:00~ 入浴介助

10:00~ 送迎(迎え)

11:00 施設到着後、荷物チェック

11:30~12:30 休憩

12:30 昼食下膳・服薬介助・口腔ケア・排泄介助など

13:30~ レクリエーション

14:30~ 記録業務

15:00~ おやつ

15:20 排泄介助

15:45 ご利用者さまが退所した居室の掃除

16:15 記録業務

16:30 夜勤者へ申し送り

17:00 退勤

以上が大まかなスケジュールです。

その日によって送迎の件数・入浴者数に差があり所要時間も変わるため、スタッフとスケジュールを相談しながら対応します。

続いては、上記をふまえてショートステイで働くメリットを解説します。

ショートステイの魅力

ショートステイで実際に働いた私が思う魅力は、以下の2つです。

  • さまざまなご利用さまと関われる
  • 送迎業務で外出できる

それぞれご説明します。

さまざまなご利用者さまと関われる

ショートステイはさまざまなご利用者さまやご家族さまと関われます。

私が働いていたショートは全6床のフロアでしたが、この床数でも日によっては4名入所などもありました。2、3日利用される方が多くどんどん入れ替わっていくので、夜勤明けで2連休取った後などはご利用者さまが一新されていたりします。

なので、環境の変化を楽しめる方はショートステイに向いているといえるでしょう。

ちなみに、ご利用者さまは日頃ご自宅で過ごされている方ばかりなので、ショートステイでリフレッシュできるのを楽しみにされている方もいました。

ご家族との関係でストレスを抱えている方も多く、ほかのご利用さまやスタッフとお話することでスッキリされる方も。

ご家族さまともコミュニケーションを取るのでコミュニケーション力が身に付き、介護する側・される側のリアルな声を聞くことができます。

送迎業務で外出できる

特養などではなかなか施設の外に出る機会はありませんが、ショートステイは送迎で外出します。「外の空気が吸える」「ご利用者様の送迎中に雑談できる」といったことから、スタッフもリフレッシュできます。

しかし送迎中のご利用者様の安全確保に加え、ご家族さまにご利用者さまの状態を確認したり、利用中のご様子などを報告したりする必要があります。

場合によっては、ご利用者さまは「ショートに行きたくない」と考えていても、ご家族さまは「なんとか行ってきて欲しい」というような場面に出くわすため、プロとして臨機応変な対応が求められます

続いて、ショートステイで働く前に知っておきたい注意点をご説明します。

ショートステイで働く際の注意点

ショートステイで働く前に知っておきたい注意点は、以下の2つです。

  • 身体介助の機会が比較的少ない
  • ほかのスタッフとの連携が大切

それぞれご説明します。

身体介助の機会が比較的少ない

先述したとおり、ショートのご利用者さまは要介護3以上の方が7割以上です。しかしご自宅で生活している方が利用されるサービスのため、特養などと比べると介護にかかる負担は比較的軽く、身体介助の機会は少ないです。

そのため、身体介助に慣れていない方がショートに転職すると身体介助の機会が少ない&ご利用者さまの入れ替わりが激しいので身体介助を身に着けるまで大変です。ソースは私です。

介護未経験の方や身体介助に自信があまりない方は、特養などで身体介助の経験を積んでからショートへの転職をおすすめします。

ほかのスタッフとの連携が大切

ショートは規模にもよりますが、日によってスケジュールに差があるのでほかのスタッフとの連携が大切です。

ショートはご自宅で過ごされている方が利用されるので、帰宅願望のある方も少なくないです。

帰宅願望のある方の目の前で、退所される方が帰ってしまうと「もう帰る時間!?私も!」となってしまうケースも。その方も退所日であればよいのですが、残念ながらあと2泊残っています。

そんなときも、居室掃除やほかのご利用者様の対応などもしつつ対応するため、ほかのスタッフとコミュニケーションを取りつつ全ての仕事を終わらせる必要があります。

また、ある程度リピーターが増えると、その日のメンバーによってどの時間帯に人手が欲しいか想定できます。

夕方に人手が欲しければ午前中になるべく入浴を終わらせるなど、スタッフ間で相談してスケジュールを調整する必要もあるでしょう。

まとめ

ショートステイはご自宅で生活されている方が利用するサービスです。利用日数は2,3日が多く、さまざまなご利用者さまと関われるでしょう。

一方で身体介助を行う機会は少なく、身体介助の経験がないままショートに転職すると不安が残るかもしれません。

働くうえでご自身が身に着けたいスキルを見極めて、転職先の選択肢の1つとして検討してみてくださいね。

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この記事を書いた人

介護福祉士として特別養護老人ホームや訪問介護などの多様な介護サービス形態を経験。介護業界歴約9年→現在は専業Webライターとして活動中。

「介護士は忙しいのに必要な情報が多すぎる」と感じた経験から、介護関連の情報をかみ砕いてお届けします!

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